詩集 人はかつて樹だった
世界の美しさはたぶん悲哀でできている。自由とはどこかへ立ち去ることではない。老いるとは受け入れることである。人は悲しみを重荷にしてはいけない。
チョコレートドーナツ
映画館で見たのに、リリースされてすぐDVDでもう一回見ました。
友人曰く「心の凍った私でも泣ける」(笑)
世の中の矛盾と純粋な愛について描かれている。一方から考えると「同性愛者」への差別的偏見について考えさせられる、ある一面をみれば「障害者」と囲われている人たちの生活環境について考えさせられる、また法律の平等性についても考えさせられる。
世の中に存在する矛盾について、ここまで心に訴えかけられた映画は初めてだった。
私としては、この映画に出てくる人たちは誰もが自分の立場で最良の選択をしたように思う。それぞれ、何を重んじて、何を最良とみなすかは自由であり、束縛されていない。法を重んじる者、社会的な立場を考えるもの、世の中の見方・見られ方について気をくばるもの。
おおかた、世の中の見方に対しての疑問が、この話の大きなウェイトを占めているようだが、現状では、どの立場の人間も「当然」と言われる主張をしていると思う。ゆえに、無力感や現実の冷たさというか、憤りのような感情を覚える。
その「当然の振る舞い」「間違いではない決断」をした結果、招かれた悲劇と一時ではあるが家族として過ごした時間にやるせなさと美しさを感じた。
劇中で歌を歌うシーンがいくつかあるが、これもまたイイ!激ウマです。
モーターサイクル・ダイアリーズ
イントゥ・ザ・ワイルド
学もあり、将来有望な人間が誰しもがエリートコースを進み裕福な生活に憧れているわけではないのだ。必要以上にものを持たずとも、自然のなかで太陽の光や自然の恵み、季節の厳しさを感じながら生活することで心も豊かになれるかもしれない。
放浪の旅のなかで出会った人たちは皆暖かく、「普通」とは違う生活や人生を歩んできている。だからなのか、若い青年に対して無理やり人生を解いたり、強いたりするようなことはなく、むしろ協力的だ。